CHECKMATE


「ちょっと、何なのッ?!」
「悪いが少しの間、黙っててくれ」
「えっ、ちょっんんんんッ!!?」

憤慨する女性に対して、千葉も余裕を無くしていた。
そして、再び彼女の腰を抱き寄せ、フィルム越しに唇を重ねた。

もう片方の手で優しく後頭部を支え、恋人同士の雰囲気を作ったのだ。
そこへ、先程の男たちが駆け寄って来た。

「おいっ、どこ行った?!」
「もう大通りに出たんじゃねぇのッ?!」

段々と近づく男達の声。
それは女性の耳にも届いていた。

その声を聞いて、途端に暴れ始めた彼女。
ここでバレたら元も子もない。

千葉は必死に彼女を抱き寄せ、角度を変え、啄むようにキスをする。
そんな千葉に抵抗しようと手を上げた彼女の腕を容易く掴んで、千葉は壁に押し付けるような格好で抵抗した。

それはまるで………恋人の熱いキスシーンのように。

「チッ、イチャつきやがって!!」
「そんなの放っておけっ!!……戻るぞ」

2人の近くまで来た男2人。
チラリと見ただけで戻って行った。

暫くして、気配が無くなったのを感じた千葉はそっと唇を離すと、

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