CHECKMATE


翌日、張り込み用に間借りしているテナントビルの一室には、千葉と倉賀野の姿がある。
夏桜は三國と共に科警研にいて、夏桜と別行動を取りたいこともあり、千葉は一旦都内へと戻って来た。

「……―――……ありがとうございます。では、宜しくお願いします」

捜査支援分析センターとの通話を終えた倉賀野は、大きく深呼吸した。

「すみません、お待たせして」
「いや、それは構わないが、話って何だ?」

前日に『話があります』と、メールを寄越してきた倉賀野。
前回の事もあり、千葉は嫌な予感がしていた。

それは昨夜、ホテルへと向かう道中で感じた違和感がそう思わせていた。

「実は、このパソコンもハッキングされてしまいました」
「何ッ?!………いつからだ」
「先週辺りからだと思います。………昨日分かったので」
「………そうか。打つ手はあるのか?」
「あ、はい、それは勿論。既にセキュリティー度を上げましたし、逆探知出来るように組み込みました」
「そうか、宜しく頼むな」

千葉は目の前にずらりと並ぶ機材から入口のドアへと視線を移した。

ここを借りるようになって半月。
その直後にここに自分らがいることが知られてしまっているという事か?
この部屋を借りるにあたり、自分の名前もそうだが、警察の『け』の字すら出さずして借りているのに。

何故、自分らがここにいることがバレてしまったのだろうか?
………やはり、尾行されている?

「倉賀野」
「はい」
「このビル周辺の監視カメラや、この部屋周辺の監視カメラの画像がすぐ出るか?」
「あ、はい、出せます!ちょっと待って下さい」

倉賀野は一番左のパソコンに向かい、物凄い速さでキーボードを打ち始めた。

「出ました。右下が部屋の入口画像で、それ以外がビル周辺になります」
「ここを借りた日からになってるか?」
「はい、同時間の画像を照らし合わせて表示してあります」
「サンキュ」

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