CHECKMATE
「君には、特殊捜査チームのリーダーとして未解決事件を解決するという名目で闇の密売組織『SMUGG』を検挙して貰いたい。そして、その一連の捜査に於いて『東 夏桜』の能力を最大限に発揮出来るように補佐し、また、彼女の身柄の安全確保が最重要任務である」
「………」
千葉は想像を超える責務の重さに即答出来ずにいた。
しかも、副総監の言葉に合点のいかない点がある。
「副総監」
「ん?……何だね?」
「身柄の安全確保は解りますが、捜査を通して表に出てしまったら、彼女の存在が相手にバレてしまうのではないでしょうか?」
「うむ、君の言いたい事は解る。この件はカク秘(最上級極秘事項)なだけに、身柄の安全確保が最重要課題だが、彼女の存在はそう簡単に隠せるものでない。現に彼女が勤務していた製薬会社から身柄の引き渡し要求が届いていると報告を受けている」
「えっ?!」
「それ故に、我が国としては……彼女に表舞台で功績を挙げて貰い、大衆の目に晒す事で身柄の安全を確保したいと考えている」
「………」
「とはいえ、闇の組織が絡んでいるだけに、そう容易い事では無いだろう」
「……はい」
己に突き付けられた極秘の特殊任務。
千葉は未だかつてない身の引き締まる思いがしていた。