CHECKMATE


「あぁ。『美人局(つつもたせ)』という………女が男を騙し、金銭を騙し取る手口だ」
「じゃあ、あの女性はBさんと共謀し、Aさんを騙したという事ですか?」
「そういう事だ」

千葉の説明で納得した夏桜であったが、それでも俄かに腑に落ちない点があった。

俯き加減で考え込む夏桜に、隣りに座る神保が声を掛けた。

「東君、まだ何か気になる点が?」
「…………はい」
「何だ、言ってみろ」

小首を傾げる夏桜に千葉は鋭い視線を向けた。

「女性がBと共謀してるとして、脅されてるって事も有り得るんでしょうか?」
「…………あるな。借金の形に脅されてたり、夫婦間であれば、DVの夫に無理やりやらされてる事もあるだろうな」
「………酷い」
「だから、法で取り締まるんだよ」

悲痛な表情を浮かべる夏桜の肩を優しく叩く神保。

「その女性は脅されてたのか?」
「………はい、恐らく」
「どんな感じに?」
「チラッとしか見えませんでしたが、髪を鷲掴みされ、歩かされてる感じでした」
「ッ?!」
「一輝さん」
「どうする、班長」
「………絵を描きましょう(作戦を立てる)」
「……そうだな」

千葉の言葉に神保も納得していた。

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