CHECKMATE
ホテルの部屋に到着した夏桜は、少し苛立ち気味にソファに腰を下ろした。
「で?………ここで何をするんです?」
「………」
「ちょっと、千葉さん!私の話、聞いてます?」
「…………悪い、ちょっと待ってて」
「は?」
千葉は室内を隈なくチェックし始めた。
そして、徐に携帯を取り出し、室内を撮影し始めたのである。
更には、壁に掛けてある絵画を捲ってみたり、カーテンのタッセル部分を触ってみたり、浴室や洗面所に至るまでチェックし始めた。
―――――これは、仕事。
千葉の言葉を思い出し、夏桜は千葉のもとへ歩み寄る。
「私も何か手伝いますよ?」
「いや、いい。もう済んだから」
「え?」
携帯の画像をチェックしながら振り返った千葉。
すると、
「そろそろ来る頃だろ」
「へ?………何が来るんですか?」
夏桜が千葉の顔を見上げた、その時!
呼び鈴のベルが室内に響き渡った。
「ほら、ボーっとしてないで座ったらどうだ?」
「へっ?」
千葉に促され、夏桜は先程のソファに腰を下ろした。
そして、千葉はドアへと向かって行った。