泣きたい夜には…~Shingo~



院長の巧みな話術に引き込まれそうになる。


ダメだ!院長のペースに巻き込まれては。


冷静になれ!


冷静になるべく、息を調えた。


「そんな責任重大な仕事、私にできることなのでしょうか?」


院長はまっすぐ俺を見ると、


「私はキミならできると思っている。これでも人を見る目は持っているつもりだ。

それとも、ストレートに言った方がいいのかな?成瀬くん、うちの病院に来る気はないか?」


えっ……


今、うちの病院て言ったよな?


「え……」


えぇっ!!!?


俺の心臓は激しく拍動を繰り返し、額や背中から汗が噴き出した。


お、俺!?


俺がこんな大病院に…?


こ、これは…


もしかして、


いや、もしかしなくても、


ヘッドハンティング。


ということだよな?


院長直々の。


いやいや、俺ごときにそんな大層な言葉を使うのは間違っている。

まさか、ドッキリじゃないよな?



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