泣きたい夜には…~Shingo~



「あ、あの…」


何か言おうにも言葉が出てこない。


「即答しろとは言わないが、真面目に考えて欲しいんだ。いい返事を期待しているよ」


満面の笑みを浮かべた院長に見送られ、院長室を後にした。


はぁーーーっ!


どうするよ…


俺…


家に帰ってからもそのことばかりを考えていた。


今の仕事もやりがいがある。


これは事実。


院長の話を聞いて、病院経営に興味を持ち始めた。


これも事実だ。


このままMRを続けるのか、


病院経営者に転身するのか。


もしかして、これは…


人生の転機?


俺だってもう31だ。


そろそろ先のこと、


ひとみとのこと、


考える時が来ているなのかもしれない。


何日も考えに考えて、ようやく答えを出した。



.

< 128 / 156 >

この作品をシェア

pagetop