泣きたい夜には…~Shingo~



ティータイムの後、ショップに行くと、ひとみが抱えきれないくらいの大量のぬいぐるみを持ってレジに並んだ。


「お前、いくら可愛いからってそんなに買って部屋に置けないだろ?」


まさか、ベッドに寝かせるわけじゃないだろうな?


それだけは勘弁して欲しい。


ひとみは首を振って、


「違うわよ。長期入院している子供達へのお土産。買って来るって約束したの」


さらりと言って無邪気に笑うひとみがまぶしかった。


恐らく休暇中でも子供達のことを思っているのだろう。


「そろそろ旅館に行こうか?」


ひとみの手を取り、ミュージアムを後にした。


車に乗り込み、走り出すと、ひとみはいつの間にか眠ってしまった。


睡眠不足とはしゃぎ過ぎで電池切れといったところか。


満足そうな顔で眠るひとみを少しでも長く寝かせてあげたくて、その寝顔をもう少し見ていたくて(注・脇見運転はしていない。見るのは信号待ちの時だけ)遠回りをして旅館に向かった。



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