お見合いの達人
駅に着いてから、招待状を確認して一瞬声を失った。
会社の社長の娘なんて言ってたからどんな大きなホテルでやるんだろうって思ってたけど、
会場はあの牧場だった。
「タクシーで行くしかないかあ」
思いっきり高いヒールを履いてきた私は、
郊外の牧場まで歩くのは無理と判断しタクシー乗り場まで歩いていこうとすると、
『奈留!!』
牧場の名前の書いてあるワゴン車から身を乗り出しているのは、
私がここに来ることを切望して置きながら、
私の部屋でトシローと対峙して以来連絡を絶っていた藤吾だった。
「来たわよ」
『うん』
藤吾は口角をちょっと上げると、
『乗って』と、助手席を指差した。
助手席のドアを開けて覗き込むといつもと違う雰囲気にドキドキしてしまう。
『乗れって』
「あ、ごめんごめん」
藤吾の運転する車に乗るなんて初めてだし、
それに久しぶりに会った藤吾は、なんだか大人びて……
ああ、そうか髪型か。
私の視線が気になるのか、
ちょっと不機嫌そうに口をとがらせると、
なんだよという風に、
手で視界を遮った。
「なんか、不思議、
藤吾が運転してるとか」
『運転ぐらいするよ、こっちじゃ免許なかったら暮らせない。
奈留だってここ出身なら分かるだろ?』
「まあね、私もペーパーだけどもってるもんね」
『へえ、そうなんだ』
ちょうど信号が赤に変わったので、停車して、
まじまじと私の方を見た。そして……
『暫く会わないうちに……』
「何?」
『太ったんじゃない?』
失礼な一言を浴びせる。
「失礼なこと言ってもうっ」
あははっと笑って再び車を発進させる。
会社の社長の娘なんて言ってたからどんな大きなホテルでやるんだろうって思ってたけど、
会場はあの牧場だった。
「タクシーで行くしかないかあ」
思いっきり高いヒールを履いてきた私は、
郊外の牧場まで歩くのは無理と判断しタクシー乗り場まで歩いていこうとすると、
『奈留!!』
牧場の名前の書いてあるワゴン車から身を乗り出しているのは、
私がここに来ることを切望して置きながら、
私の部屋でトシローと対峙して以来連絡を絶っていた藤吾だった。
「来たわよ」
『うん』
藤吾は口角をちょっと上げると、
『乗って』と、助手席を指差した。
助手席のドアを開けて覗き込むといつもと違う雰囲気にドキドキしてしまう。
『乗れって』
「あ、ごめんごめん」
藤吾の運転する車に乗るなんて初めてだし、
それに久しぶりに会った藤吾は、なんだか大人びて……
ああ、そうか髪型か。
私の視線が気になるのか、
ちょっと不機嫌そうに口をとがらせると、
なんだよという風に、
手で視界を遮った。
「なんか、不思議、
藤吾が運転してるとか」
『運転ぐらいするよ、こっちじゃ免許なかったら暮らせない。
奈留だってここ出身なら分かるだろ?』
「まあね、私もペーパーだけどもってるもんね」
『へえ、そうなんだ』
ちょうど信号が赤に変わったので、停車して、
まじまじと私の方を見た。そして……
『暫く会わないうちに……』
「何?」
『太ったんじゃない?』
失礼な一言を浴びせる。
「失礼なこと言ってもうっ」
あははっと笑って再び車を発進させる。