佐藤さんは甘くないっ!
それもこれも、慈しむようにわたしを撫でる掌の所為なのかもしれない。
どうしてそんなに優しく触れるのか。
脳味噌が正常に働かなくて、解らない。
今、こんな風にキスをされている理由も。
嫌だと突き飛ばすことのできない自分も。
何もかも、解らない。
熱くて堪らなくて、身体の中が疼いて、苦しくて。
頬を撫でていた手がゆるゆると下っていき、あのときと同じように胸に触れた。
違うのは佐藤さんが止めないということ。
顔を真っ赤にしている佐藤さんも可愛かったのに。
「ふ、ぁっ……」
今度はわたしが、顔を真っ赤にしているなんて。
久しぶりすぎるその快感はわたしの羞恥心を煽って苛めて、ぐちゃぐちゃにする。
ブラの上から乱暴さなんて感じない手付きで、やわやわと揉みしだかれた。
そのじれったさに身体がじりじりと焦がされる。
……もっと、なんて、わたしはいやらしい女だ。
「あ、んっ」
中心をぐりぐりと押し潰され、一際高い声が出た。
ここが会社の資料室の中なんだと思い出して一瞬理性を取り戻し掛けるが、佐藤さんの紅潮した顔を見た途端に判断力が奪われていった。
とめどなく降り続けるキスから熱が伝播して、身体を侵食していく。
押し寄せる快楽から足が震えて身体に力が入らない。
縋り付くように佐藤さんの腕を掴むと、ふっと笑われた気配がした。
「柴、可愛い…」
ひとり言のように呟かれたそれは、わたしの胸を締め付けるには十分すぎる破壊力をもっていた。