Queen of the Night

それは突然に

あれから1週間がたったある昼下がり。


「はぁ?何言ってんの?」


ご飯を食べた後、食堂でたわいもない話をしていた。
あたしとシェリーを除いては。


『…だからもう出たくないんです。』


「サーカス団の仲間になったんだから
それくらいしなさいよ!」


あたしたちが言い争っている理由は、
あたしがサーカス団のステージに出るか出ないかの話でもめていた。


「ちょっと、落ち着いて!」


レイラがその場を落ち着かせようとするが。


「だって自分勝手すぎるでしょ!
あたしたちのサーカス団に入ったんだから、ステージに立たなきゃいけないのに!」


『…出たくないものは出たくないんです。』


あれ以来、あたしはステージに出ていない。
笑うことも出来ないあたしは出ないほうがいい。



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