Queen of the Night
「リディア。」


母が優しくあたしの名前を呼ぶ。


「リディア。」


父はあたしの頭を優しく撫でてくれる。
すると、あたしの頬を幾つもの涙が頬を伝う。


『父様、母様、ずっとお会いしたかった…』


あたしはそのまま、2人の胸に飛び込む。


「リディア、辛い思いをさせたな。」


「ごめんなさい、あなたを守ってあげられなくて。」


優しくあたしを包み込んでくれる両親。


『あたしも、父様と母様を助けてあげられなかった…。
ごめんなさい、父様、母様!』


あたしは赤子のように泣きじゃくる。




< 71 / 88 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop