Queen of the Night
「ったく、大丈夫?」


サラは男を追い払い、あたしにそう尋ねる。


『あ、はい。大丈夫です。
ありがとうございます。』


あたしがそう言うと、サラはニコッと笑った。


「そっかそっか。
この辺ああいうのが多いから気をつけて。
それより、この辺で見ない顔ね?」


『あ、旅をしているんです。』


あたしはとっさに嘘をつく。


「旅かぁ。いいな。
今日泊まるとこはあるの?」


あたしはその質問に首を横に振る。


「じゃぁ、泊まっていって!
あたし1人暮らしだし、またさっきみたいな男に絡まれたら大変だし、ね?」


あたしはこうして出会ったサラの家に置いてもらうことになった。

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