天空のエトランゼ{Spear Of Thunder}
「フッ…そうだった…」

松永は自笑気味に笑うと、柄だけになった刀を捨てた。

そして、不動を見上げると、睨み付けた。

「俺は、安定者だ!無限の力を持つ!」

ブラックカードを取出し、

「鉄が、火を切れないなら!火は、水を燃やせない!」

松永の手から、水が発射された。物凄い水圧に、松永の体が後ろに下がる。

至近距離から、放たれた水は不動を直撃した。

しかし、水は不動に当たると、すぐに蒸発し、水蒸気に変わる。

松永は、あきらめず、水を放ち続ける。

「あなたに、教えて差し上げましょう」

不動は、ただ立っているだけだった。必死な松永に、ため息をつき、

「あなたが今やってることは、山火事に水鉄砲で、消火しているようなものだ…」

松永の背中が、キャンピングカーについた。


「例え水鉄砲を、無限に打ち続けても…山火事は消えることはない」



< 513 / 1,566 >

この作品をシェア

pagetop