重なり合う、ふたつの傷
「梨織がもし、子供に虐待するような事があったら、俺が止める。俺がそんな事させないから」
「うんっ」
私の目から涙が溢れた。まるで生まれ変わったかのように。
そうか、私は一度人魚になって生まれ変わったんだ。
もう斜めに見るのはやめよう。
自分で世界を歪ませてなんていたら、生きている今が勿体ない。
もし、天野くんが運動会で走れなくても大丈夫だよ。
その時は私が走る。
体力だけは自信があるから。
二人で支え合いながら、今を生きていたら、きっと幸せになれる。
初めて私の予感を察知するアンテナが反応を示した。