不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~
「そんな時に凛ちゃんと千恵ちゃんが来た」
「ん」
「お前も浸かるか?」
「はぁ?何で親父と一緒に入るんだよ、狭いのに」
「うちのバスタブは充分大人2人は入れるぞ」
「ふん、どうせ親父がお袋と一緒に入りたかったからでかいバスタブにしたんだろが」
「悪いか?夫婦が一緒に風呂に入る。円満な証拠だろが」
「よくもまぁ、ぬけぬけと」
のろけるよな。
って、今はそんな話しはどうでもいい。
「先輩達」
「あ、あぁ。凛ちゃんは本当に泣きそうな顔で入ってきたんだが、陽菜が身振り手振りで昨日の武勇伝を大と愛にしてるのを見て驚いていた。完全に陽菜はアクションもののヒロイン、ん、小さい時に陽菜が好きだったリリーだったっけ。あれになりきってるように話してんだから。かなり脚色つきで」
「陽菜らしいって言えば陽菜らしい」
「あぁ。そこに千恵ちゃんが合いの手を入れるから尚更オーバーになって…凛ちゃんも最後には涙を流して笑ってた」
「へぇ~」
「陽菜にとってアイツは戦闘ものとかアニメの悪役で凛ちゃんはその悪役に苛められるお姫様で自分はそのお姫様を助けるヒロインと頭の中でそう決めつけた。今はそれでいい。陽菜がそんなだから凛ちゃんもちょっとは楽になると思う」
「ん、そうだな」