不器用な初恋~俺は君のことが好きだ~



「凛さん、今は何にも考えないで下さい」

『……』

「無理に強くなろうとか、元の明るい水島凛に戻らなきゃみんなが心配するなんて思わないで下さい」

『……』

「何回も言いますが、まだ大人じゃないんです。お父さんやお母さんや片桐先輩に甘えて『怖かった』って泣いたらいい。お父さん達もその方がきっと安心されます。片桐先輩も」

『……』

「嫌なことつらいことをみんなに、俺に吐き出してくれたらいい。俺には何も出来ないけど聞くことは出来ます」

『…り、涼…君…ゥッ…』

先輩の嗚咽が聞こえる。

「昨日も言ったように泣くのを我慢なんかしないで。我慢すればするほど苦しくなる。そしてそんな凛さんを見ているご両親や片桐先輩もつらくなる。吐き出した方がみんなが楽になる。陽菜だって泣き喚きアイツへの悪態をついたり全てを吐き出したから立ち直ってきてます」

「ゥッ…ウゥゥ…」

――



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