【完】ワガママクイーン
「ただいまー・・・」



俺は自分の家に入るとすぐに自分の部屋に入った。



俺って、なんでこんな諦めがいい方なんだろう・・・。



昔もそうだったな・・・
恋愛より、友情をとってたっけ・・・。



俺には高1まで
顔よし、成績よし、運動神経よしおまけに誰に対しても優しいという
男として、いや、人間として完璧なリクという親友がいた。


もちろん、そんな男子がいたら周りの女子たちは
ほっとく訳無い、リクは毎日のように女子にお菓子やらを貢がれていた。


いつものように貢ぎ物を受け取ったリクは
少し、苦笑いを浮かべながら戻ってきた。


「おぅ、ご苦労さん。今日はいつもより多いな」



「ははは・・・。ちょっと、疲れたかも・・・」



「なんだよ?嫌なら断ればいいじゃん」



「いや、それだと相手に不快な思いさせちゃうじゃん?」



「おまえ、真面目すぎ・・・!」



「そうかなぁ・・・?」



その日が来るまでは、楽しかったのに・・・。



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