【完】ワガママクイーン
斗真は腕時計を見つめた。


「うん!まだ間に合う!」



そう言うと、斗真が私の腕を掴み走り始めた。


「ちょ!ちょっと・・・!」


私は時々つまずきそうになりながら
斗真が言っていた、行きたいところに着いた。


そこは、私と斗真の思い出の場所・・・
噴水のある公園だった・・・。


「よし!着いた!」



斗真は走り疲れたのか
普通に歩くよりもゆっくりと歩き始め
噴水の方へ向かった。


「あぁ!!」


噴水の前に着くと斗真は急に大きな声を出した。


「ど、どうしたの!?」


「走るのに夢中で気づかなかったけど・・・!
もう真っ暗じゃん!!」


「あ・・・!」


そう、ここでは16時に噴水が高く上がるようになるのだが
この前に来た時はこの時間
16時にはまだ、夕日が見えていて

噴水の水が高く上がっている時に
少しだけ距離を取って観てみると
高く上がった水と夕日が混じり合い
とてもきれいになる。


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