眠りの歌姫に恋をして…
「船長、いつもより早いじゃないですかー」
甲板に出てきた男の一人が声をかけてくる
いつもより早いからか眠たそうだ
「悪い。だが気になることがあってな。悪いが船を動かしてくれ」
「気になることー?何ですかそれは?」
口では文句を言いながらも手を動かしてくれる仲間たち
「歌が聞こえたんだとよ」
俺への問いを隣のリュウが答える
ちょうど指示を出し終えたようだ
「全員配置についた」
リュウが俺に言うのと同時に俺は声をあげる
「碇を上げろー!!」
俺の声に一斉に動き出す船員たち
碇が海の中からゆっくりと上がってくる