エリート同期のプロポーズ!?
ふと、絢斗君が席を立つ。


「俺、また仕事に戻らないとだから。今からデザートくるし、よかったら食べてって」


「え……」


「じゃ、ゆっくりしてって!一ヶ月後にまた会えることを信じて」


あたしの答えも聞かず、立ち去っていく。


その足取りは早くて、あたしが立ち上がった時には、もう店員さんからクロークに預けていたらしき鞄を受け取り、去っていく後ろ姿が見えた。



一人になって、ほっとしたような、少し寂しいような。


「デザートお持ちしました」


声をかけられ、慌ててソファーに身体を落とす。


…………なんだか、変な気持ち。
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