エリート同期のプロポーズ!?
「もー、いいから。やめて、笑いすぎると食べた物出てくるーーー!」


「出すならトイレ行けよー?」


話しながら並んで歩き出す。


「あの……色々聞きたいんだけど、カフェでも居酒屋でも…どっか行かない…?」




「ごめん!!」


央が両手を顔の前で勢いよく合わせる。


「俺、このあと約束あるんだ」


……へ。


なんだそれ。


「ごめん、なーんかお前色々勘違いしてんなーと思って、でもまぁ大した話じゃねーから、そのうちにでも」


……へ??


「え、あの……」


「俺は超絶幸せだから安心しろよーー!時間押してるから、わりぃ、またな!」


……嘘でしょ?



唖然とするあたしを置いて、央は本当に走って行ってしまう。


結構な早さだから、よっぽど次の約束が大切なんだよね……と、思いつつ。


その先にいるのは、きっと沙耶香ちゃんで。


それなら、あたしは何も惑う必要なんてなくて。


央も、幸せだから安心しろって言ってた。


それはイコール、あたしは、『お呼びでない』ということ。
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