エリート同期のプロポーズ!?
「央……ありがとな」


「いや、ちゃんと、取り戻してから言えよ」


「……だな」


絢斗君が、歩き出して………


あたしの前に来る。


「李花ちゃん、騙してごめん。

でも、今だから言うわけじゃないけど、李花ちゃんのことなら好きになれるかもしれないって思ってた。

……だから余計に央の事が気にくわないってのも、あった。

ごめんな、巻き込んで。

さすが兄弟、好きなタイプ似るんだな。

……それから、ありがとう」


ふわ、と優しく抱き締められて、胸が切なくなる。


「絢斗君……頑張って」


あたしの言葉に頷き、絢斗君が、公園を出ていく。


その後ろ姿はあっという間に小さくなって……




確かに、″いい条件″に揺らいで。


結婚するんだ、と思って。


好きになろうとして。


そんなのって、間違ってるけど。


……だけど、 あたしは絢斗君から確かに『幸せ』を貰ってた。


ありがとう。


絢斗君が本当に好きな人に、今度こそ素直に想いを伝えられますように。
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