僕の幸せは、星をめぐるように。



納得していなかったのは、クニオだけだった。


学校を休んでいた時に、プリントを持ってきてくれて、

「今まで何百回も跳んでだおめぇが、そったなミスすんのが信じらんねー」

と珍しく鋭いことを言った。


コトの真相は陸上部内のトップシークレット事項になっていたらしい。


そんなことを言ってくれたのは、彼ひとりだったため、

絶対に口外しないことを約束に、本当のことを教えた。


すると、何で先生とかに言わねーんだぁ!? と詰め寄られたけど、わたしのせいで陸上部をぶち壊したくはないから、と言っておいた。


集団生活を学ぶ。


あれから、1年経った今でも、まだまだ勉強中だ。



わたし∈みんな。


だけど、表面上はわたし⊂みんな、にしないといけない。




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