そこにいる
・・・ってコトは、今日のゲームの勝者って・・シンの事だったの・・・?!


「・・・クリアしたんなら・・・どうして黙ってたの・・・?」


僕は、妙な怒りに足下がガクガクと震えた。



「それも・・ゲームのルールにあったから・・・言えなかった・・。

ゲームに勝つと・・ある特権が貰えるんだ・・・」



「・・・特権?」



テレビの男は、僕らの会話を邪魔することなく黙っている。



「うん・・・。

それは、24時間以内だったら別のゲーム参加者を1人だけ助ける事が出来るっていう・・・特権だよ・・」



---ガバッッ!!


僕はシンの胸元を掴んだ。



「・・・だったら・・こんなセコい真似しなくても、そう言って、すぐに菜都を助けてあげれば良かったじゃないか!!」


僕はシンに1日振り回された気がして、ガマン出来なかった。



「だけど!

・・・もし・・その特権を使えば・・今度は『永久』にゲームを補助する役割で、このゲームに関わっていかなければならないんだ・・・」


僕は、シンの言葉に、シンの胸元を掴んでいた手をゆっくりと緩めた。


「・・・永久に・・?!」


すると、テレビの男がまた話しを始めた。


「高杉様には、これより、私どものゲームへのご理解と発展に、ますます努めて頂けますよう、以下2点の初期ルールを省かせていただきます。

1点は、ご自身がこのゲームに参加なさっている事をおっしゃっても構いません。

もちろん、上級プレーヤーという事もおっしゃって頂いて構いません。

より皆様を善人へとお導きください。」


シンはうつむきながら、男の話を黙って聞いていた。



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