全部、抱きしめて
「一岡、オレんちで飲まないか?」

「大瀬良さんちで?」

「誤解するなよ。手出そうとしてるわけじゃないからな」

大瀬良さんが言葉を続ける。

「酒のストックならあるから、一緒に飲まないか? ってこと」

「居酒屋行けばお金かかりますもんね」

「そう。オレんちならタダ飲みだ」

酒のストック。タダ飲み。そんないい響きにつられるように、あたしは大瀬良さんちへ行くことにしたんだ。



「大瀬良さんもなかなか酔わないんですねー」

「まぁな。オレもどれだけ飲んでもちゃんと記憶はあるよ」


大瀬良さんちで飲み始めて2時間が経過した。
あたしよりアルコール度数の強いお酒を飲んでいる大瀬良さんだけど、顔にちっとも出ないし呂律が回らないということもなかった。
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