いつだってそこには君がいた。



教室の隅っこの席で、声を嚙むようにこっそり涙した。



***



「ねぇねぇ日高さんこのクラスの男子のことどう思うー?」

「えっ?」



昼休みのこと。
ベランダに出て沙月ちゃんと話していた私に、クラスメイトの女の子が声をかけて来た。


突然のことで、しかもザックリした振りに戸惑いを隠せない。



「どうって……?」

「レベル高いと思わない?」



レ、レベ……?


首をかしげる私に「日高さんって転勤族なんでしょ?」「今までの学校にいた男子よりかっこいい人多くないかってこと!」と続々女子たちが窓から乗り出して話題を広げた。


あまりの勢いに少し笑顔が引きつる。



「よ、よくわかんない……」



男の子のこと、レベルがどうとか、そんな風に見たことなかった。


ーーだけど……。


校庭でサッカーをして遊ぶクラスの男子たちを見る。
その中で特に楽しそうに、みんなと笑い合ってる"彼"を見る。


……高橋くんは、かっこいいな、って、思う。



「愛希とかかっこよくない?」



ーードキッ!?

ちょうど高橋くんのことを考えていたところで高橋くんの話題が出て胸が跳ねる。
一瞬心を読まれていたのかも思った。そんなわけないけれど。



「わかるー!ムードメーカーだし、ポイント高いよね」


「あと空斗とか!」



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