いつだってそこには君がいた。


いつもはひとつに結ぶ髪の毛は、そのままに。


そうして出来上がったのは、新しい私。


鏡に映る自分にすこし胸がドキドキしている。


昨日沙月ちゃんに沢山のアドバイスをもらった。


コンタクトにしよう、とか。
スカート短くしよう、とか。
もちろん髪の毛も沙月ちゃんのアドバイスだ。


……学校に行った時のみんなの反応が怖い。


昨日沙月ちゃんには「自信を持って!大丈夫だから!」と言われたけれど、こんないきなりイメチェンして。


クラスメイトのみんな、結城くん、そしてなにより高橋くん。


変に思われたら死んじゃいそう……。



「……っ……」



ううん。頑張るって決めたんだから。

だから勇気を出すのよ、私。


好きな人に好きだと言われる幸せな女の子になりたい。


高橋くんに恋をして願った。

願える自分になれた。


恋することを知らなかった、私なのに。


だったら、次のステップは踏み出す一歩。

それだけだって気づいたでしょ。


変わりたいと思って、思うだけじゃ変われない。


今までの自分で満足できる?


……イヤだ。


とてもじゃないけど、この先の人生ずっとこのまま暗く、自分の殻に閉じこもったままの人生なんて……イヤだ。



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