陽だまりをくれたきみが好き。
うつむくと無意味に内田くんの人差し指にはめてあるシルバーリングを見つめた。
腕まくりをされた制服。血管が浮き出た、私とは違う男の子らしい腕から思わず目をそらす。
「……わーったよ」
ポンと、頭上に乱暴に置かれた手。
「たく、しゃーねぇーな」
見上げると整った顔が思ったよりも近くにあって、ビク!と肩をゆらしてしまった。
……内田くんて、男の子だよね。
なにを今更そんなことをって思うけど、改めて実感すると
なんか、変な感じ。
「なに黙ってんだよ。ありがとうは?」
「…っ、ありがとうございますっ!」
「ははっ。どういたしまして?」
内田くんが笑ってる。
綺麗な顔をくしゃくしゃにして。
それだけで、もう、嬉しいの。
私、きっと内田くんのこと大切だと思う。
大切な、大切な、友だち。