陽だまりをくれたきみが好き。
いっきに緩む頬。
しゃがみ込んで猫ちゃんを撫でまくる。
「なに、お前にすげぇなついてんじゃん」
近づいて、しゃがみ込んで来たのは蜂蜜色の髪がすごく綺麗で、顔もすごく色っぽくて、綺麗な、彼。
昨日も香った、甘い彼にぴったりな匂いにうっとり。
愛想の良くなかった彼の顔が猫ちゃんを見て優しくなって行く。
……猫が、好きなのかな……。
「その制服、あそこの高校の生徒?」
彼が指をさした先には私の学校があって、コクリうなずくと「ふーん」って興味あるのかないのかわからない反応。
「あなたも……ですよね……?」
彼の服装に目をやりながら、言うと黙ったまま何も言わなかった。
同じ学校の制服だもん……。
学年、同じかな……。
先輩かな……。