裏腹な彼との恋愛設計図
「つい手を繋いじゃうなんて、矢城くん小悪魔」

「そんなんじゃないから! ……紗羽さんだから、無意識に触れたくなるんですよ、きっと」


気恥ずかしそうに、柔らかそうなくせ毛を掻きながら矢城くんが言う。

……またドキリとしてしまった。

弟みたいだなんて侮っていたら、いつか痛い目見るかも。


そんな矢城くんは、各々がお酒を選ぶ中、私に缶ビールを渡してニコッと微笑む。


「紗羽さんと飲むの久しぶり。今日は飲みましょう」

「うん、そうだね」


皆にお酒が行き渡ったところで、盛大に乾杯をした。

まだ明るいうちから、しかも外で飲み食いするのはかなり開放的。

向井さんもすっかり馴染んでいて、私達は仕事の話とプライベートな話を織り交ぜながら、バーベキューを楽しんだ。


そんな中、ひたすら肉を焼いてくれているのは柊さん。

薄い水色のシャツを羽織り、黒い細身のジーンズを履きこなした私服姿の彼は、案の定カッコ良くて見惚れてしまうけれど。

ずっとやってもらっているのも悪いと思い、私はビールを手に彼に近付いた。

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