裏腹な彼との恋愛設計図
……いや、まさかね。そんな都合良く考えちゃダメだ。

柊さんは、私と矢城くんを見て嫉妬しているのかも──なんて、そんな夢みたいなことあるわけないんだから。


と思いつつも、どうしてもそんな希望が浮かんでは消え……を繰り返してしまう。

私に寄り添うようにして、矢城くんが至近距離で話しかけてくることも気にならないくらいだった。


「ねー紗羽しゃ~ん……何でボクはダメなんすか~?」


いや、やっぱり気になる!

くにゃくにゃになって私にしな垂れかかっているんだもの!

いじけたように聞いてくる矢城くんだけれど、その質問は受け流して、私は当たり障りのないことを返す。


「や、矢城くんがこんなに酔うの珍しいね?」

「だってだって、しゃわしゃんがあの人と仲良くしゃべってるからぁー」


おいおいと泣き出す彼は、どんどんキャラが崩壊してきて、もう私の手には負えない。

困っていると、古賀さんがこちらにやって来て、矢城くんの頭を軽くはたいた。


「お前飲み過ぎ! ごめんな紗羽ちゃん、こいつそんなに酒強くないくせにハイボールとかどんどん飲むからさ」

「そうだったんだ……」

「ま、もう一人ヤバそうなのもいるけど」

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