裏腹な彼との恋愛設計図
数秒で唇を離すと、さすがの彼も驚いたようで、目を見開いていた。


「鈴、森──」

「どアホだから、こうすることしか出来ないけど……私は本気です」


何故だか目頭が熱くなる。

高校時代の想いも上乗せされて、もう好きという気持ちが溢れて止まらない。

鼓動が激しくリズムを刻む中、潤む瞳で彼を見つめ、その綺麗な頬にそっと手を伸ばす。


「私を信じてください。……隼人さん」


三好くんも柊さんも、どちらも好きなのだとわかってもらいたいし、どちらも大切だから、これからは名前で呼ぼうと思った。

──ほんの一瞬、彼が泣きそうな表情になったように見えたのは、私の気のせいだろうか。


でも、その表情もすぐに見えなくなった。

伸ばした手をぐっと取られ、今度は彼の方から唇を重ねられたから。


「ふ、ぅん……!」


花火をした日にされた、触れるだけのキスとは違う。

舌を絡め取られて、なぞられて。急激に深くなるそれに、酸素不足になった脳がクラクラし始める。

そのままソファーの背もたれに背中を預け、手を押さえられ、彼に囲われるカタチになった。

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