裏腹な彼との恋愛設計図
「紗羽ちゃんは普段現場に来る機会ないもんな。工事中の家の構造ってあんまり見れないし、行ってみれば?」


古賀さんの言葉に、絵梨子さんと瀬川さんも頷いた。

唯一迷うように黙って視線を宙にさ迷わせる柊さんに、私は遠慮がちに尋ねる。


「迷惑、ですかね……?」


私と視線を合わせた彼は、軽く息を吐くと、

「……好きにすれば」

と言い放ち、さっさと車へ向かっていった。


よかった……私も行っていいんだ。

顔をほころばせつつ、古賀さん達に「行ってきます!」と元気な子供みたいに挨拶した私は、三人に笑って見送られながら、急いで柊さんの後を追い掛けた。


「すみません、無理言って」

「別に」


再び乗り込んだ助手席。

社用車だし仕事中だけれど、やっぱり二人きりの空間だと意識すると緊張してしまう。

それを紛らわしたくて、私はこれから会う杉山さん一家のことを話題にして、会話を繋いでいた。

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