裏腹な彼との恋愛設計図
小さくガッツポーズしながら笑うと、矢城くんも笑みを返してくれた。

すると、ギシッと板を踏む音を鳴らし、玄関にあたる位置から柊さんが入ってくる。


「おい、早く行かないと渋滞にはまるぞ」

「すみません!」


矢城くんの方を振り返り、「じゃあ」と短く告げると、バッグを持って走り出す。その時。


「きゃっ!?」


立てかけられていた材木に気付かず、足を引っ掛けてしまった。

床に手と膝をついて転ぶと同時に、ぐらりと傾くニメートルほどの細長い材木。

それがニ本、スローモーションのように私に向かって倒れてきた。

やば、当たる──!


「きゃ……!!」


もう一度小さく叫び、咄嗟に身体を縮める。その瞬間。


「危なっ──!」

「鈴森!」


矢城くんの声を掻き消して、いつもは冷たい声が焦りを滲ませて響き渡った。

そして、何かに包み込まれる私の身体。

ガランガラン!と柱が倒れた音が聞こえたものの、私は痛さも、何の衝撃も感じなかった。


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