裏腹な彼との恋愛設計図


鼻をかすめる、木材のヒノキの匂いとシトラス系の爽やかな香り。

顔を上げると、白いワイシャツが目に飛び込む。

──私の身体は、しっかりと柊さんに抱きしめられ、守られていた。


「ひぃ、らぎさ──」

「バカ! 危ねぇだろ!」


腕の中で怒鳴られて、ビクンと肩が跳ね上がる。

恐る恐る目線を上げると、怒ったような、けれどとても不安そうに眉根を寄せる彼が、至近距離で私を見つめていた。


「何ともないか?」

「あ……はい! 柊さんのおかげで……」


安堵したように身体の力を抜く彼は、はっとしたように私を抱きしめる腕を離した。

けど、私はダメだ……心臓はバクバクいってるけど、硬直して動けない。


「二人とも大丈夫ですか!?」


中へ駆け込んできた矢城くんが、ひざまづいて私達を心配そうに覗き込む。

彼の後ろには材木が転がっている。これが直撃していたら痛いってだけじゃ済まなかっただろう。

……でも、私をかばってくれた柊さんには当たったはずだよね?

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