幼馴染みはイジワル課長
「あまり俺を見縊るなよ」
そう言って私にぐっと顔を近づける課長に胸がドキッと鳴り、これから会議だってことを一瞬忘れてしまった…
良かった…碧は金城さんのことどうも思ってないんだ…
金城さんにだけは碧の彼女になって欲しくなかったから安心した。金城さんは裏で男遊びが激しいみたいなことを聞いたし、そんな人と碧が付き合ってなんか欲しくないよ…
碧には幸せになって欲しいから…
ガチャ…
会議の時間が迫り、オレンジ社の社員が会議室にぞろぞろと入ってくる。
「これはこれは真田さん。お久しぶりですな」
「いつもお世話になっております」
課長は一気に仕事モードになり社員達に囲まれていた。私も課長の横について社員一人一人に挨拶をしたりして、あっという間に会議が始まる時間に…
社員達がそれぞれ席につき、私はガチガチになりながらスクリーン横に立った。
落ち着け…落ち着くのよ…
古い考えだけど、ここにいるのはみんな野菜!私は野菜の中にいるだけなの!!
会議室をざっと見渡すと、何故か一番隅の席に金城さんが座っている。きっと課長を見たいが為仕事をほったらかして来てるんだろう…
金城さんが見てるならますます失敗できない。失敗したくない…
「澤村」
隣に立つ課長が私の腕をトンと叩く。時計を見ると会議開始時間の数秒前…
私はふぅと息を吐き、課長から渡されたマイクを持ってゆっくりと口を開いた。
「定刻になりましたので始めさせて頂きます。本日はお忙しいところお集まり頂きありがとうございます。初めての会議で緊張していますが最後まで精一杯頑張りたいと思います。よろしくお願い致します」
まずは最初の挨拶から。焦らずに落ち着いて言えることが出来た。周りも受け入れてくれてるようだしとりあえずホッとした…
「ではまず…こちらのスクリーンをご覧下さい」
スクリーンの機械のスイッチ押し私は手元にある資料を手に取った。
「…なんだあれは」
「ぶざけてるのか?」
すると周りが急にがやがやとうるさくなり、会議を進めようとする間が止まる。
なに…?
いきなり何が起こったの?
取り引きの社員達の目はスクリーンに向いている。そしてその目が私に向けられると、皆揃って顔をしかめているように見えた。
「さ、澤村…」
「え?」
隣にいる課長が私の腕をつつきスクリーンを指さした。私はゆっくりとスクリーンに目を向けた…
げっ…なにこれ!?
スクリーンに映る映像を見て驚いた。スクリーンにはアニメキャラのオタクっぽい女の子のイラストが描かれていた。
もちろんその画像に見覚えがない私は、数秒間ただスクリーンの映像を見て呆然と立ち尽くす。
何でこんなことになってるの!?
さっきスクリーンを確認した時はちゃんと会議で使う映像が映ったのに…
しかもこんな画像知らないし…一体どこから……?
頭が真っ白になりながら目についたのは、クスクスと意地悪そうに笑う金城さんの顔。確証も証拠もないが彼女の仕業だということが一瞬でわかった…
でも今はこんなことどうでもいい。この場を何とかして会議を進めなくちゃいけない。
「澤村。俺がスクリーンは何とかするからお前は会議を繋げ」
「えっ…でも……」
「いいからやれ」
課長はそう言うと、すぐにスクリーン機械につながれたパソコンを調べ始めまた。
会議室のざわつきは止まらない…
考えろ…
動け…
動け…!
「…お見苦しい所をお見せして…申し訳ございません。私のミスでスクリーンに会議とは関係のないものが映ってしまいました…本当にすいません」
口にマイクを近づけて出た言葉はとりあえず謝罪の言葉だった。
「スクリーンの準備が整うまで私に少し時間をください…少し私の話を聞いてくれませんか…お願いします…」
私が深々と頭を下げると、ざわついていた会議室がしーんっと静まり返った。
「もうお分かりだと思いますが私は昔からドジで…おっちょこちょいで…どんくさくて…子供の頃はいつも泣いてばかりいました。そんな私を…2人の幼馴染みがいつも助けてくれたんです」
こんな話をここにいる社員に知られたくなんかないが口が勝手に動いてしまう…
「私はいつもその2人に甘えていました。甘えることが普通でそれが当たり前だと思っていました…そしてこれがずっと続くと思っていました。だけど大人になるにつれてそういうわけにもいかなくて…私は今は2人に甘えることができません」
社員が全員私を見てる中マイクを持つ手と足が震えてしまう…
「甘えられないからこそ…今日はこの会議をやりきらないといけないんです。きっと…幼馴染み達はどこかで私を応援してくれてるはずだから…ここで逃げられません…だからお願いします。どうかもう一度最初から会議を進めさせて下さい」
深くそして長く頭を下げた。目に涙がにじんだのがわかった…
パチ…
パチパチパチパチパチパチ…
大きな握手に包まれ顔を上げると、社員達は温かい表情で私を見てくれていた。
「…これでよし」
スクリーンを接続し直してくれた課長がパソコンから離れる。
「課長ありがとうございます…」
「もう大丈夫だ。お前の会議を進めろ」
「はい!」
そう言って私にぐっと顔を近づける課長に胸がドキッと鳴り、これから会議だってことを一瞬忘れてしまった…
良かった…碧は金城さんのことどうも思ってないんだ…
金城さんにだけは碧の彼女になって欲しくなかったから安心した。金城さんは裏で男遊びが激しいみたいなことを聞いたし、そんな人と碧が付き合ってなんか欲しくないよ…
碧には幸せになって欲しいから…
ガチャ…
会議の時間が迫り、オレンジ社の社員が会議室にぞろぞろと入ってくる。
「これはこれは真田さん。お久しぶりですな」
「いつもお世話になっております」
課長は一気に仕事モードになり社員達に囲まれていた。私も課長の横について社員一人一人に挨拶をしたりして、あっという間に会議が始まる時間に…
社員達がそれぞれ席につき、私はガチガチになりながらスクリーン横に立った。
落ち着け…落ち着くのよ…
古い考えだけど、ここにいるのはみんな野菜!私は野菜の中にいるだけなの!!
会議室をざっと見渡すと、何故か一番隅の席に金城さんが座っている。きっと課長を見たいが為仕事をほったらかして来てるんだろう…
金城さんが見てるならますます失敗できない。失敗したくない…
「澤村」
隣に立つ課長が私の腕をトンと叩く。時計を見ると会議開始時間の数秒前…
私はふぅと息を吐き、課長から渡されたマイクを持ってゆっくりと口を開いた。
「定刻になりましたので始めさせて頂きます。本日はお忙しいところお集まり頂きありがとうございます。初めての会議で緊張していますが最後まで精一杯頑張りたいと思います。よろしくお願い致します」
まずは最初の挨拶から。焦らずに落ち着いて言えることが出来た。周りも受け入れてくれてるようだしとりあえずホッとした…
「ではまず…こちらのスクリーンをご覧下さい」
スクリーンの機械のスイッチ押し私は手元にある資料を手に取った。
「…なんだあれは」
「ぶざけてるのか?」
すると周りが急にがやがやとうるさくなり、会議を進めようとする間が止まる。
なに…?
いきなり何が起こったの?
取り引きの社員達の目はスクリーンに向いている。そしてその目が私に向けられると、皆揃って顔をしかめているように見えた。
「さ、澤村…」
「え?」
隣にいる課長が私の腕をつつきスクリーンを指さした。私はゆっくりとスクリーンに目を向けた…
げっ…なにこれ!?
スクリーンに映る映像を見て驚いた。スクリーンにはアニメキャラのオタクっぽい女の子のイラストが描かれていた。
もちろんその画像に見覚えがない私は、数秒間ただスクリーンの映像を見て呆然と立ち尽くす。
何でこんなことになってるの!?
さっきスクリーンを確認した時はちゃんと会議で使う映像が映ったのに…
しかもこんな画像知らないし…一体どこから……?
頭が真っ白になりながら目についたのは、クスクスと意地悪そうに笑う金城さんの顔。確証も証拠もないが彼女の仕業だということが一瞬でわかった…
でも今はこんなことどうでもいい。この場を何とかして会議を進めなくちゃいけない。
「澤村。俺がスクリーンは何とかするからお前は会議を繋げ」
「えっ…でも……」
「いいからやれ」
課長はそう言うと、すぐにスクリーン機械につながれたパソコンを調べ始めまた。
会議室のざわつきは止まらない…
考えろ…
動け…
動け…!
「…お見苦しい所をお見せして…申し訳ございません。私のミスでスクリーンに会議とは関係のないものが映ってしまいました…本当にすいません」
口にマイクを近づけて出た言葉はとりあえず謝罪の言葉だった。
「スクリーンの準備が整うまで私に少し時間をください…少し私の話を聞いてくれませんか…お願いします…」
私が深々と頭を下げると、ざわついていた会議室がしーんっと静まり返った。
「もうお分かりだと思いますが私は昔からドジで…おっちょこちょいで…どんくさくて…子供の頃はいつも泣いてばかりいました。そんな私を…2人の幼馴染みがいつも助けてくれたんです」
こんな話をここにいる社員に知られたくなんかないが口が勝手に動いてしまう…
「私はいつもその2人に甘えていました。甘えることが普通でそれが当たり前だと思っていました…そしてこれがずっと続くと思っていました。だけど大人になるにつれてそういうわけにもいかなくて…私は今は2人に甘えることができません」
社員が全員私を見てる中マイクを持つ手と足が震えてしまう…
「甘えられないからこそ…今日はこの会議をやりきらないといけないんです。きっと…幼馴染み達はどこかで私を応援してくれてるはずだから…ここで逃げられません…だからお願いします。どうかもう一度最初から会議を進めさせて下さい」
深くそして長く頭を下げた。目に涙がにじんだのがわかった…
パチ…
パチパチパチパチパチパチ…
大きな握手に包まれ顔を上げると、社員達は温かい表情で私を見てくれていた。
「…これでよし」
スクリーンを接続し直してくれた課長がパソコンから離れる。
「課長ありがとうございます…」
「もう大丈夫だ。お前の会議を進めろ」
「はい!」