幼馴染みはイジワル課長
「ごめんなさいね、この人って本当に馴れ馴れしいの…」
眉毛をさげて笑うその女性は私に申し訳なさそうに話しかけてくる。
「い、いえ!全然っ」
「碧くんの幼馴染みの桜花ちゃんでしょ?いつも話は聞いてるから、初めて会うのに前から知ってるみたいに思えるわ~」
「え…」
貴文さんだけじゃなくこの人も初対面なのに私のこと知ってるの…?
「私貴文の妻の薫(かおる)です。よろしくね!」
「はいっ、こちらこそよろしくお願いします!!」
この人貴文さんの奥さん?若いし本当に綺麗な人…
「今日はサービスするからね♪飲み物はどうする?」
私達にウィンクする薫さんがすごくかわいくて、羨ましくて見とれてしまった。
「俺はとりあえずビール。桜花は?」
「あ、じゃあ私も」
「オッケ~ちょっと待っててね」
薫さんはカウンターの中の棚からグラスを2つ出して、ピッチャーでビールを丁寧にそそいでいた。するとカウンターに座っている他のお客さんから話しかけられていて、笑顔で答えていた。
「はい、ビール2つね。お料理はどうする?」
貴文さんがおしゃれなグラスに入ったビールを、2つカウンターに置いた。
「おまかせするよ」
「はいよん。適当に持ってくね~ごゆっくり」
そう言って貴文さんは私達から離れると、キッチンへ行き料理を作り始めた。
「ん…」
碧はビールの入ったグラスを持つと、私の持っているグラスに近づけて来る。
「お疲れ様…です」
「お疲れ」
カチンとグラスを合わせると、私達はビールを一口飲んだ。
「美味しい…」
疲れた体にビールが染みるのがわかる。こんなこと今までなかった…
「親父…」
「…なんで親父なのよ!別にうなったりしてないよ」
「うなりそうな顔してた」
「してないって!」
確かに「あ~」とか言いそうになるくらい美味しいと思ったけど…
「タバコ吸っていい?」
「え?碧タバコ吸ってたの?」
足元に置いているカバンから、タバコとライターを出す碧。
「まあな」
「知らなかった…」
「仕事では吸わないからな。一応営業だから人と話すこと多いし吸わない人からすれば匂いとか気になるだろ。だから仕事終わってからしか吸わない」
「そう…」
碧は話しながらタバコをくわえ、手馴れた様子でライターで火をつけた。
か、かっこいい…本当にかっこいい…
ビールのグラスに口をつけ、碧にバレないようにチラチラと見る私。
こんなふうに碧と2人でお酒を飲むなんて、碧を避けていた頃のことを考えたら信じられないな…
おしゃれなお店でお酒を飲んでタバコを吸う碧は、幼馴染みの子供の時から知ってるお兄さんじゃないみたい。
「飲み過ぎんなよ?」
「うん…大丈夫」
ちびちびではあるが、ビールがよく進む私を見て碧が注意してくる。碧といるから緊急してるのか、ビール減るペースがいつもよりも早い気がする…
「お前と酒飲む日が来るなんてな…びっくりだよ」
「前にも歓迎会の時にちょっと飲んだことあるでしょ?」
「…あの時は本当にびっくりした。桜花が酒飲んでやがる…あ、でももう未成年じゃないんだっけ、みたいな」
「なにそれ…」
碧の中では私は今も子供のままなんだよね。どうせ子供としてしか見られてないってわかってるもん…
「はい!薫特製のパスタとピザだよん♪」
「わ~ 」
薫さんが持ってきてくれたのは貝やエビが入ったトマトベースのシーフードパスタと、小さいサイズのナポリピザ。
「美味しそ~いただきます!」
「2人で仲良く分けて食べてね♪」
からかうように言う薫さんの言葉に恥ずかしくなってしまう私。薫さんは笑っていたが、碧の方はさすがに見られなかった。
「…碧も食べるでしょ?小皿もらう?」
空気を変えるように碧に話しかけると、碧は飲み干したビールのグラスをカウンターに置いた。
眉毛をさげて笑うその女性は私に申し訳なさそうに話しかけてくる。
「い、いえ!全然っ」
「碧くんの幼馴染みの桜花ちゃんでしょ?いつも話は聞いてるから、初めて会うのに前から知ってるみたいに思えるわ~」
「え…」
貴文さんだけじゃなくこの人も初対面なのに私のこと知ってるの…?
「私貴文の妻の薫(かおる)です。よろしくね!」
「はいっ、こちらこそよろしくお願いします!!」
この人貴文さんの奥さん?若いし本当に綺麗な人…
「今日はサービスするからね♪飲み物はどうする?」
私達にウィンクする薫さんがすごくかわいくて、羨ましくて見とれてしまった。
「俺はとりあえずビール。桜花は?」
「あ、じゃあ私も」
「オッケ~ちょっと待っててね」
薫さんはカウンターの中の棚からグラスを2つ出して、ピッチャーでビールを丁寧にそそいでいた。するとカウンターに座っている他のお客さんから話しかけられていて、笑顔で答えていた。
「はい、ビール2つね。お料理はどうする?」
貴文さんがおしゃれなグラスに入ったビールを、2つカウンターに置いた。
「おまかせするよ」
「はいよん。適当に持ってくね~ごゆっくり」
そう言って貴文さんは私達から離れると、キッチンへ行き料理を作り始めた。
「ん…」
碧はビールの入ったグラスを持つと、私の持っているグラスに近づけて来る。
「お疲れ様…です」
「お疲れ」
カチンとグラスを合わせると、私達はビールを一口飲んだ。
「美味しい…」
疲れた体にビールが染みるのがわかる。こんなこと今までなかった…
「親父…」
「…なんで親父なのよ!別にうなったりしてないよ」
「うなりそうな顔してた」
「してないって!」
確かに「あ~」とか言いそうになるくらい美味しいと思ったけど…
「タバコ吸っていい?」
「え?碧タバコ吸ってたの?」
足元に置いているカバンから、タバコとライターを出す碧。
「まあな」
「知らなかった…」
「仕事では吸わないからな。一応営業だから人と話すこと多いし吸わない人からすれば匂いとか気になるだろ。だから仕事終わってからしか吸わない」
「そう…」
碧は話しながらタバコをくわえ、手馴れた様子でライターで火をつけた。
か、かっこいい…本当にかっこいい…
ビールのグラスに口をつけ、碧にバレないようにチラチラと見る私。
こんなふうに碧と2人でお酒を飲むなんて、碧を避けていた頃のことを考えたら信じられないな…
おしゃれなお店でお酒を飲んでタバコを吸う碧は、幼馴染みの子供の時から知ってるお兄さんじゃないみたい。
「飲み過ぎんなよ?」
「うん…大丈夫」
ちびちびではあるが、ビールがよく進む私を見て碧が注意してくる。碧といるから緊急してるのか、ビール減るペースがいつもよりも早い気がする…
「お前と酒飲む日が来るなんてな…びっくりだよ」
「前にも歓迎会の時にちょっと飲んだことあるでしょ?」
「…あの時は本当にびっくりした。桜花が酒飲んでやがる…あ、でももう未成年じゃないんだっけ、みたいな」
「なにそれ…」
碧の中では私は今も子供のままなんだよね。どうせ子供としてしか見られてないってわかってるもん…
「はい!薫特製のパスタとピザだよん♪」
「わ~ 」
薫さんが持ってきてくれたのは貝やエビが入ったトマトベースのシーフードパスタと、小さいサイズのナポリピザ。
「美味しそ~いただきます!」
「2人で仲良く分けて食べてね♪」
からかうように言う薫さんの言葉に恥ずかしくなってしまう私。薫さんは笑っていたが、碧の方はさすがに見られなかった。
「…碧も食べるでしょ?小皿もらう?」
空気を変えるように碧に話しかけると、碧は飲み干したビールのグラスをカウンターに置いた。