幼馴染みはイジワル課長
「俺があんなこと言ったせいで、いつもしっかりしてて慎重だった梨絵なのに、
きっとぼーっとしてて事故に遭ったんだ…」


碧は手を震わせて自分を責めていた。それを見は私は心が痛んだ…








「そんなことないよ!」


私は碧の手を握り締めそう叫ぶ。同時にまた涙が溢れて頬を伝う…




碧は何年もずっとそう思って生きてきたんだ…

ずっと自分を責めてきたんだ…

私がそれに気づいてあげられなかったのは、私がずっと碧のことを避けていたからだよね…


今更後悔なんて意味がないってわかってるのに、心から後悔している自分がいる…







「だから…俺もお前の事諦めようと思ったんだよ。梨絵に申し訳なくて…これが梨絵に対する罪滅ぼしだって思ったから…」


碧も私と同じだったの…?

私を諦めようとしてたなんて…思ってもいなかったよ…







「でも…ずっとお前を忘れる事なんて出来てなかった…お前と毎日オフィスで会う度に…何度もお前を改めて好きになった…忘れるなんてこと…無理だったよ」

「…私も」


何度も忘れようとしたけど無理だった。

碧が好きだってことは、子供の事きからずっと変わらなかったよ…







「お前の気持ちを知れた今…俺はもう元には戻れない……これからはお前と真剣に付き合っていきたいんだ…」

「碧…」


心から安心した私は、流れて嫉妬いる涙が嬉し涙に変わる…




こんな日が訪れるなんて…今まで想像すらしたかことがなかった…

ずっと憧れだった人が…私のことを好きになってくれたんだ…

ずっとずっと片思いしていた人が…私の恋人になってくれるんだ…








「碧………私も…碧とちゃんと付き合っていきたい…」


俯き口を押さえながら涙を流すと、碧は私の背中を優しく摩ってくれた。




幸せ過ぎる今日という日を…

私は一生忘れないよ…


碧と初めて出会えたあの日と同じくらい、今日は生きてきて一番嬉しい…








「桜花…」


私を起き上がらせる碧は、そっと優しく抱きしめて耳元で囁いた。碧の胸に顔を埋めながら、私は涙を拭いた…







「俺らが付き合うってことは…梨絵に対しての罪悪感をずっと持っていく事になると思う…」

「…」


碧の言葉に私は静かに頷いた。碧は少し間を置いたあと続ける。






「梨絵には本当に申し訳ないと思ってる…だけど俺はそれ以上にお前のことが好きだ…お前と一緒なら…その罪悪感を背負っていく事なんてたいしたことじゃない…だから…これから先…お前とその想いを一緒に背負って行きたいと思ってる…」


碧の声は少しだけ震えていた…




碧…怖いのは私も同じだよ。

その気持ちは、私には痛いほどわかるから…






「2人で…一緒に歩いて行こう………そして一緒に幸せになろうな」

「…うん」


私はそれに答えるように碧を抱きしめて、何度も何度も頷いた。




梨絵に申し訳ないと思う気持ちは私だけじゃないって…

そう思うだけで少しでも気持ちが軽くなる…



そうやって2人で傷を分け合っていけばいいんだ…

私達はそう収まるべきなんだよ…







「俺が幸せにしてやるの方が良かったかな…」

「え?」


顔を上げて碧を見ると、碧はポリポリと頬をかきながら恥ずかしそうな顔をしていた。








「…ぷ、アハハハ」

「…笑うな」


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