音楽が聴こえる
「でも何で? あの人があたしなんかに連絡取ろうなんておかしくない?」
「実はシュウ……先週の頭にミーティング中、お腹痛くなって倒れたの。まぁ、思った程じゃなくて、過度のストレスと不眠、飲酒が原因らしいんだけど。胃に穴が開いて、絶食して薬物治療中だって」
……喉が詰まった気がした。
「……今も…入院中?」
「明後日辺り退院みたいよ」
あたしは息を「フ」と吐いた。
いつの間にか息を止めてたみたいだ。
「なかやんには、お前から話して欲しいって言われて」
「悟……知ってたんだ」
「うん。昨日も病室に顔出してたみたいだし」
悟は何も話さない。
いつも、そうだ。
あたしの複雑な気持ちを察したのか、佐由美さんは口を閉ざす。
「佐由美さん、ごめん。嫌な役、押し付けられたね」
あたしの言葉に佐由美さんは頭を振った。
「茉奈ちゃんは謝んないで。あいつ等、勝手なんだから。シュウなんか自業自得だってあたしは思ってる。でも、そう言ったら、ダイに『何も知らないクセに批判するなっ』怒鳴られて、ね。……それが喧嘩の真相」