White Magic ~俺様ドクターの魔法~
そして、車の中でも怒りは収まらなかった。
「ほんま、鼻の下伸ばしてさ、最低」
運転席にいる彼にそう言うと、窓の外を眺めていた。
あぁ、嫌だ!
私にだけ笑ってくれたらいいのに。
こんなこと言ったら、うざいと思われる?でも、私はそう思ってしまう。
「最低なんて言うことないやろ」
呆れた声で言うのも無視して私は続けた。
「それに、束ちゃんの前であんなことしなくてもいいやん」
束ちゃんの前で抱きしめて、恋人宣言するなんて・・・。
他の人やったら絶対い言いふらされてるで!
「あれはさ・・・その・・・なんだ・・・」
歯切れの悪い言い方をするのが、余計に腹が立って、声を荒げてしまった。
「何よ!はっきり言ってよ!」
彼の横顔を睨みながら言うと、ちょうど信号が変わりブレーキを踏んだ瞬さんは溜息をつきながら、ハンドルに体を預けていた。
溜息なんてつくことないやん。はっきり言えばいいやん。