White Magic ~俺様ドクターの魔法~
「ごめん。あれは・・・睦美が下手な嘘をついたと思ったから・・・あんな言い方になってしまった」
「それに・・・・・・主任になればいいって」
私は、彼の足元に視線を落として言った。
「えっ?主任?」
彼の驚くような声に私は顔を上げ、訴えるように言った。
「忙しくなるってわかってるのに、なればいいって・・・別に会わなくてもいいのかな?って思った・・・・・・」
「そんなわけないやん。俺は、純粋に睦美の実力を見て、そう言ったんやで」
眉を下げて、誤解をとくために私の心に伝わるように、ゆっくりと話してくれた。
そうか・・・・・お互いに同じことを思って、悩んで・・・嫉妬して・・・その結果、束ちゃんにばれて・・・。
「あっ!」
「どうした?」
「束ちゃんに口止めするの忘れた!」
「俺は別にいいけどな」
「えっ?」
彼の言葉が予想外で、私は彼を見上げると、とても優しい顔をしていた。
「俺は、ばれてもいいよ」
「・・・・・・」
「まぁ、睦美が嫌なら、隠してもいいけど」
リビングに足を進めながら彼は言った。
最後に私を試しているような笑顔を添えて。
また、そんな言い方するでしょ。
嫌じゃないけど、でも、いろいろ詮索されるのは嫌だし・・・。
「・・・・・・」
「はい、タイムオーバー」
そう言うと、洗面所に向かった。
私も彼の後に続くと、手を洗いながら、顔だけこちらを向けて
「いろいろと聞かれるのが嫌って言ったらいいのに。そうやろ?」
と柔かく笑いながら言った。
そして、タオルで手を拭きながら、「はいっ、この話はこれでおしまい」と言い、私の髪をくしゃくしゃと乱した。
私も手を洗い終えると、リビングに行き、ソファに座りテレビを見ている彼の隣に座った。
そうすると、彼は私の髪をなで始めた。