White Magic ~俺様ドクターの魔法~
「主任を決めるにあたって、院内では、高倉くんと勤続年数、職務年数が近い人を候補にしてたんや。
でも、ある先生と話をしていた時に、この病院の印象と看護主任の後任についてを聞いてみたんや。
そしたら、勤務歴ではなく、実力で選んだ方がいいと言われたんや」
実力で選んだほうが?まさか・・・。
「それって・・・」
「佐々木先生なんやけどな」
やっぱり・・・。
「それで、僕の中に浮かんできたのは、百井くんやった。副院長も師長の意見も一致したんや」
「・・・・・・」
「受けてくれるかな?」
「・・・・・・はい。でも、本当に私でいいのですか?」
「もちろん!ももちゃん、あなたは看護師としての実力もあるけど、
後輩に対しての指導、先輩のフォロー、そして人としても素晴らしいと思う。
もっと自信を持ちなさい」
師長さんは、優しく笑みを零しながら、声を掛けてくれた。
その言葉がとても嬉しくて、涙が出そうになった。
「ありがとうございます。頑張ります」
私はゆっくりと頭を下げた。
「じゃぁ、これまで以上に頑張ってくれ」
院長と副院長に言われると、「はい!」と勢いよく返事をした。