甘いヒミツは恋の罠
『今、皆本さんがいる場所をマップで転送してくれないか? そうしたらうちの専属ハイヤーを回すから、それに乗っていけばあいつの家まで何も言わなくても連れて行ってくれるはずだ』


「わかりました」


『取り乱していては冷静な判断を欠く』


「え……?」


『……って、よく瑠夏が言ってた言葉なんだけど、今の君にはその言葉が必要だと思ってね。それにあいつは案外タフだから心配ないよ』


 朝比奈社長に優しく諭されて紅美はようやく落ち着きを取り戻した。


「すみません、ありがとうございます」


 そう言って電話を切ると、紅美は早速自分のいる場所をメールで送信した――。
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