甘いヒミツは恋の罠
「お前、まさかこんなの真に受けてへこんでるんじゃないだろうな?」


「え……?」


「この中傷アンケートは単なる嫌がらせだ」


 朝比奈がアンケート用紙を嫌悪した目で見ながら、感想の書き込まれた文字を指差す。


「わからないのか? どれも筆跡が同じだ。っていうことは、同一人物が何枚も書いたってことだよ。世の中には暇な人間もいるもんだ」


「でも、どうしてそんなこと……」


「嫌がらせをするやつってのは、いつだって自分より優位な立場の人間に嫉妬する。少なくともお前はそいつより実力が優っているってことだ。腹の中で笑って見過ごしてりゃいい」


 朝比奈がニッと笑って紅美の頭にポンポンと手をやる。そんな笑顔に紅美は複雑な気持ちにさせられてしまった。
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