甘いヒミツは恋の罠
「フェアの時のデザインに引き続いてクリスマスもネックレスのデザインを任されてしまって……今、考案中なんですけど、なかなかいいものが思い浮かばなくて」


「皆本さんのネックレスデザイン、フェアで好評だったじゃないですか、だからまた企画して欲しいっていうのは必然ですよ。あと、考え事がある時は、会社の屋上がベストスポットですよ。私もよく考え事があるとよく行くんです」


 にこりと笑って結衣にそう言われると気持ちも不思議と落ち着いた。お礼を言おうとしたその時、すぐそばで沢田の眼鏡がキラッと光った。


「一番難しいデザインはネックレスじゃなくて指輪だと思います。だからこうして功績のある僕が指輪のデザインを任されてる。ネックレスは誰にでもできますからね」


「そ、そうですか……」


 相変わらずの沢田の嫌味に紅美は重くため息をついた。


「あぁ、それから今日、午後一時からデザイナーミーティングがあります。忘れずに会議室に来てください。朝比奈店長も同席するとのことですので遅刻厳禁で」


「わかりました」
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