甘いヒミツは恋の罠
「その話の続きは教えてやらなかったのか? ずいぶんご都合主義なんだな」


「そりゃ、今彼女に嫌われちゃ台無しだからね、まぁこの前はちょっと無茶しちゃったけどさ」


「は? なんだよ? その無茶って……」


 自分の話に朝比奈が意外にも食いついたのがおかしかったのか大野がクスリと笑った。


「さぁね……あの子が僕の手に落ちるのも時間の問題じゃないかな」


「……冗談言うな、あいつは渡さない」


「ふぅん、でもそれって……あのネックレスが目的だからでしょ? 僕は違う、本当にあの子のことが好きなんだ」


 朝比奈が思わず顔を歪める。それをみた大野が図星を突いたとニヤリとした。


「それとも……もしかして、瑠夏もあの子に惚れちゃった? だから、自分の気持ちと思惑が交差して混乱してるんだろ?」


「うるさい!」


 思わず朝比奈が声を荒げると、店中の視線が一気に集まる。けれど、朝比奈はそんなものはお構いなしに大野を睨みつけた。
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