冷たい上司の温め方
「冷蔵庫開けますよ?」
勝手にキッチンに入り込んで冷蔵庫を開けたけど、ビールくらいしか入っていない。
とりあえず氷を出して、氷水を作ると、黒い革のソファに座り込んだ彼のところまで行く。
「タオル、どこですか?」
「洗面所の引き出しだ」
「洗面所……」
と言われてもわからない私は、リビングを出てそれらしきドアを開けてみた。
「あれ……」
一発で洗面所を当てたものの、リビングとは違い洗濯物が溢れているのに驚いた。
会社のデスクもきちんと片付いているから、てっきり潔癖だと思っていたのに、そうでもないらしい。
忙しくて、できないのかもしれないけれど。
勝手に洗濯機を回すと、手当たり次第に引き出しを開け、タオルを取りだしてリビングに戻る。