冷たい上司の温め方
「最近の楠さん、人間らしくて好感が持てます」
「お前に気に入られても、仕方ないだろう?」
『人間らしく』か。
彼女を好きになってから、確かに感情の振り幅が大きくなった気もする。
「ところで、大阪の件だが……」
メガネをかけ直し、仕事の顔を作る。
俺の素顔を知っているのは、美帆乃だけでいい。
「俺も幸せになりたいです」
「真面目にやらんとリストラするぞ」
「やっぱり怖いや。楠さんは」
おぉ、幸せだぞ?
口が裂けても、言えないがな。
【END】
読んでいただき、ありがとうございました。
尚、笹川のその後は「ホワイトデーは突然に」という作品で書いております。
2015.03.01


