それでもキミをあきらめない
な、なに――?
高槻くんに引っ張られるまま、わたしはまたしても生徒玄関を飛び出した。
何が起きているのか分からない。
風船や紙花で飾り付けられた焼きそばやクレープの屋台を通り過ぎ、賑わっている人の波を掻き分けるようにして進んでいく。
右手首は、少しも緩むことのない強い力で掴まれてる。
高槻くんは人にぶつかりながら、一度も振り返ることなくわたしを校舎裏へと引っぱってきた。
表の賑わいと打って変わって静かなそこは、真上から強い日差しが降り注ぎ、真っ白に霞んでいる。
太陽の熱を避けるように木陰に入ると、高槻くんは深く息をはき出し、それから静かに振り返った。
その表情はさっきと変わらず、まっさらなままだ。
だけど、全身から漂う迫力のようなものに、わたしは掴まれていた腕を抱くようにして一歩後ずさった。